ICMG Groupが山梨県庁の「富士山観光エコシステムに関する調査及び将来ビジョン策定業務」を通じて作成した「山梨の未来を紡ぐストーリーブック」及びその広報用動画が、2025年2月6日の知事記者会見において長崎幸太郎知事より発表されました。
背景・目的
山梨県において、観光産業は既に大きな経済規模と成長力を有するだけではなく、2034年以降のリニア開業による更なる成長機会を見込む、重要な産業です。しかしながら、山梨観光の中心である富士北麓地域(富士吉田市、西桂町、忍野村、山中湖村、鳴沢村、富士河口湖町の6市町村)においては、観光産業によって得られる恩恵の大きさやその直接性が立場によって異なることから、観光産業を振興することへの考え方に温度差がありました。こうしたなかで、観光振興を通して目指す地域の将来像について、観光産業との関わりの強さが異なる住民や事業者、行政等が議論を始めるための初期案として本ビジョンを策定しました。
アプローチ
ビジョンの策定にあたっては、結果としての事象・行動の背景にある暗黙知(個別の状況や立場、制約、洞察、意図等)や地域・企業の財務成果に表れない非財務資産(知的資本)を引き出すことを強みとするICMG Groupならではのアプローチで取り組みました。
富士北麓が持つ知的資本の棚卸し
観光産業において活用可能な地域の独自資源(自然資源、産業資源、文化資源等)をICMG独自視点で棚卸し
観光振興を通した地域発展における主要ステークホルダーの設定
以下の3領域において主要プレイヤーとして現在活動している住民、事業者、外郭団体を初期ステークホルダーとして設定
主要ステークホルダーへのインタビューを通した暗黙知の棚卸し
インデプスインタビュー手法を通じて、主要ステークホルダーが抱える現在の活動への思い、そして活動を通して認識している観光産業や富士北麓地域の現状や課題・機会、洞察を暗黙知として抽出
暗黙知を将来ビジョンに統合
地域発展、そして観光振興という観点で暗黙知(定性情報)を統合し、定量情報で検証・進化させながら、観光振興を通じた地域発展における現状、課題を将来ビジョンに統合
富士北麓地域の誰もが理解できる絵本・動画化
観光振興を通じた地域発展における論点を象徴的なシーンとして切り出し、誰もが理解し、議論に参加できる絵本(ストーリーブック)と動画に落とし込み
この一連のプロセスを通じて、ICMG Groupは観光振興を通した地域発展に関わる主要ステークホルダーと山梨県庁が継続的に議論できる関係性を構築しました。
成果
取り組みの成果としては、「富士山観光エコシステム将来ビジョン報告書」と「山梨の未来を紡ぐストーリーブック・広報用動画」の2点があります。
富士山観光エコシステム将来ビジョン報告書(掲載され次第URLを記載)
主要ステークホルダーへのインタビューを通じた定性情報と外部の定量情報をもとに、観光振興を通じた地域発展に向けた現状、課題、将来ビジョンを整理した検討資料
山梨の未来を紡ぐストーリーブック・広報用動画
行政資料に馴染みのない住民の方々でも興味を持ちながら、理解してもらえるように、観光振興を通じた地域発展に向けた主要な論点を16のストーリーに切り出した紙芝居風の絵本及び動画
(https://www.pref.yamanashi.jp/fujisan/fuji-tram.html)
これらは山梨の未来の姿を議論するための新たなコミュニケーションツールであり、富士北麓地域の住民を対象として開催される「(仮称)富士トラムに関するオーダーメイド型意見交換会」でも活用される予定です。
ICMG Groupの今後の展望
ICMG Groupは、今後、「山梨の未来を紡ぐストーリーブック」に描かれた未来の姿に共感し、地域の未来を担う地元の企業や行政機関と連携し、将来ビジョンの進化・具体化に努めていきます。
また、地方創生や観光振興に取り組む自治体、地域金融機関、不動産事業者、鉄道事業者、旅行事業者等が地域発展のために地元の住民や事業者と協力しながら新たな地域ビジョンを描くためのアプローチとして、この取り組みを全国各地に展開していきます。